はじめまして。M&L コンサルティングという会社で「四柱推命鑑定・アドバイス業務」を16年やっております。武田と申します。これまでの16年の経験を踏まえて、皆さまに、「良くないことが高い確率で起こりやすい年」をお伝えします。
最初に断っておきますが、天中殺(てんちゅうさつ)、空亡(くうぼう)、大殺界(だいさっかい)の3つは、それぞれ的中率は50%です。それらの年が良くない方が全体の半分はいらっしゃいます(100人いるとしたら50人に該当します)。また、天中殺、空亡、大殺界の年に好調な運気になる方も100人中50人いらっしゃいます。
四柱推命で1番悪い年はいつ?四柱推命で最も運気が下がる年はいつ?
占いの帝王(ていおう)と呼ばれて久しい四柱推命(しちゅうすいめい)です。その四柱推命において、1番悪い年(最も良くない年)とされるのはいつでしょう?
●「空亡(くうぼう)と大運空亡(たいうんくうぼう)が重なった年」でしょうか?
●それとも天戦地冲(てんせんちちゅう)の年でしょうか?
●それとも偏印(へんいん)が大運と年運で同時に巡って、命式の食神(しょくしん)を剋す年でしょうか?いわゆる倒食(とうしょく)の年でしょうか?
人それぞれ、色々なお考えがあると思いますが、私の見解を述べます。
では早速、答えを言いましょう。私が1番気にする、1番注意すべき(良くない)年は、「その命式にとって1番、悪い十干(通変星)や十二支が、大運と年運で同時に2つとか3つとか巡った年」とお答えします。例えば下記のような命式があるとします。
毎年、毎年、大運で1つ、年運で2つ、十干(じゅっかん)や、十二支(じゅうにし)が必ず巡ります。よって、毎年3つの作用が巡ると考えますが(中国式四柱推命での考え方です)、その3つの作用全てが悪い作用をする干支(かんし)だと本当に良くないということです。
●以上の実例では(身弱の内格で日干が甲の方)、「庚(偏官)」が1番悪い通変星でした。その庚(偏官)が2つ重なっている年で、さらに「申、酉」などが年運の支で巡っていると本当に良くないということです。
以上の実例では、1番悪い通変星が庚(偏官)と出ましたが、この1番悪い通変星が、人それぞれ違うのです。
人によっては、1番良くない通変星が、「正官(せいかん)」という人もいますし、「印授(いんじゅ)」という人もいますし、「正財(せいざい)」が最も悪いという人もいます。もちろん、劫財(ごうざい)が1番悪い人、傷官(しょうかん)が1番悪い人、偏印(へんいん)が1番悪い人もいるでしょう。
また、十干(じゅっかん)よりも、十二支(じゅうにし)のほうが良くないという人もいるでしょう。申(さる)が悪い人、酉(とり)がとにかく悪い人、亥(い)が悪い人、卯(う)が悪い人、丑(うし)が悪い人、それぞれ、命式によって、1番悪い十干(十二支)は違うということです。
四柱推命の良くない年は「天中殺、空亡、偏印、劫財、傷官」の年とは限りません。
前述の実例で示したとおり(日干甲の身弱の内格の方の場合)、良くないことが起きそうな年というのは四柱推命ではかんたんに判断できます。それは、「良くない星(忌神)の干や支が大運と年運で重なる年」です。天中殺(てんちゅうさつ)の年、空亡(くうぼう)の年や、偏印(へんいん)や劫財(ごうざい)、傷官(しょうかん)の年は必ず良くない年と思い込んでる方には申し訳ないですが、その見方は大正時代(たいしょうじだい)の頃に日本で広まっていた四柱推命です。
どの通変星が良いか(悪いか)を判断するためには、格局(かっきょく)を出す必要があります
先ほど日干(にっかん)が甲(きのえ)の身弱の内格(みじゃくのないかく)の実例を挙げましたが、この、身弱の内格(みじゃくのないかく)というものが、格局(かっきょく)になります。命式をみて、格局(かっきょく)を出すことにより、良い通変星、良くない通変星は大体は出ます。その良い通変星のことを、私らは喜神(きしん)と言います。良くない通変星のことを忌神(いむかみ)と言います。格局を出せれば喜神、忌神が出せるということです。
四柱推命においては、未来の状況や色々な出来事の予測、金銭運、仕事運、体質から性格まで全ての判断を喜神(きしん)、忌神(いむかみ)で行います。
専門用語を交えて、もう一度、言い直しますと、大運(たいうん)、年運(ねんうん)で喜神(きしん)が2つとか、3つと重なる年が、「良い年」ですし、忌神(いむかみ)が2つ、3つと重なる年が「良くない年」です。
天戦地冲(てんせんちちゅう)の本当の意味を知らない人たち
世の中には、「天戦地冲(てんせんちちゅう)だから要注意」なんてアドバイスされるプロの方がいるようです。「えっ?当たり前でしょう。天戦地冲(てんせんちちゅう)は良くないんだから」と思ったそこのアナタにお伝えしたいことがあります。もう少し読み進めてください。天戦地冲ですが、十干(じゅっかん)と十二支(じゅうにし)に分けて考えるといいです。巡ってくる干支(かんし)のうち、干(かん)が命式を剋して(通変星では偏官に該当します)、巡ってきた十二支が地支と冲(ちゅう)の関係になる干支が巡る年が天戦地冲(てんせんちちゅう)と言うそうです。
偏官(へんかん)は悪い(忌神)、冲(ちゅう)は悪い(忌神)という考え方が当てはまる命式の方なら、天戦地冲の年は良くないとなります。しかし、中には偏官が良い星で、地支を冲するのも良いという命式の方もいます。その方は天戦地冲の年は良いとなるのですが・・・。流派が違えば、四柱推命の考え方も異なりますが、天戦地冲・・・そんなに恐ろしいものでもないと思いますよ。
四柱推命は喜神(きしん)、忌神(いむかみ)の判断がとにかく大事です。
何度でも言います。とにかく四柱推命においては、喜神(きしん)、忌神(いむかみ)の判断が大事ということです。喜神なり忌神がどのような作用を命式(めいしき)に与えるかで、どんな現象、事象が起きそうかを推測、予測します。ネット上では、「喜神、忌神の概念は四柱推命には必要ない」とか、「喜神、忌神では当たらない」なんて意見を聞きます。色々な意見があるのが四柱推命なので、私は特に気にしませんが、一般の方は、そんな意見を目にして迷ったり悩んだりするものです。
なお、喜神、忌神だけ見ていても、良しあしがピタリと当たるわけではありません。「喜神、忌神どおりにピタリと出来事、物事が起こるはず」と短絡的に考えるから、「喜神、忌神は必要ない。当たらない」なんて意見が出てくるのでしょう。喜神、忌神は大事な理論ですが、さらに先の理論をしっかりと知らないと四柱推命は当たりません。